2021年8月号

市長選、価値ある1票ぜひ

 

 常態化してしまったのだろうか、選挙の投票率が相変わらず低い。候補者、いや政治そのものに対する興味が薄れているのか、ここ数年来、国、地方とも率が下がりっぱなしだ。まもなくいわきの街の指揮官を選ぶ、市長選。アップにつなげたいが。

 注目を集めていた東京都議会選挙が先ごろ、終わった。案の定、低調ぶりが一段と浮き彫りになった。都の選挙管理委員会によると、投票率は過去2番目に低い42.39%。有権者の半数にも満たない数字だった。

 「コロナ禍の影響」との見方もあるが、投票所に足を運ばない要因として常に上げられるのが、政治に対する不信感。諸々(もろもろ)の問題で有権者から顰蹙(ひんしゅく)を買う政治家も少なくはない。いや、多い。となると当然、背を向けられる。率は上がらない。悪循環。

 いわきでは今、8月29日告示、9月5日投開票の市長選に伴う“真夏の戦い”がピークに入っている。立候補者は7月末現在、4人。期日が迫る中、各陣営アピールに必死だが、市民の反応はすこぶる鈍い。しかし、そこは自分の住む街。価値ある1票を投じなければ。

 ところで、投票率に関しては昨今、国民個々の「劣化」も取りざたされている。時代がそうさせているのかどうかは浅学のため解けないが、市長選に続いて10月までには総選挙(衆議院選)も続く。権利放棄の“抵抗”は、決して褒められない。  (編集長)