2022年7月号

日本語、なぜか難しい?

 

「まじっスか」「チョーうれしー」。言葉は生き物だ。時代によって自在に変幻する。しかし、これらの〝日常語〟、耳は悪くないのに入ってくれば、理解に困難をきたすことが多い。ご愛敬と受け止めればいいのかもしれないが、悲しいかな、どうしても混乱意識が先立つ。骨が折れる。

日本は、漢字の国。隣国から渡来以来、長く親しんできた。さらに、その文字の読みを「音と訓」に分類しつつ、ひらがな、片仮名も交え、幅を一段と広げた。先人たちの豊富な知恵には感服するばかりだが、口から出る言葉となると、近年は外来語も取り込み、何でもアリ状態。

もちろん、敏感な若者たちに限ったことではない。中高年組の口からも当然のように飛び出してくるのにはア然とする。いつ、どこから仕込んでくるのか、ぜひとも聞いてみたいと思っている。

それにしても、「短語交じり」のこの国の言葉がこんなに豊富にあったのかどうか考えてみた。ネット(スマホ)、テレビ、漫画本…。〝源泉〟はこの辺りと思うが、その善しあしは別に、見ても聞いても疲れて仕方がない。

昔から口の悪さを指摘されてきた。しっかり自覚しているが、悪口とは別に、日本語は誰にも通じるように話してきたつもりだ。しかし、今流の文言には躊躇する。実際のところ、否定語か肯定語かさえ判断不可となることもある。「日本語、メッチャ難しくなった?」      (編集長)