2022年10月号

赤ボールペンは功労者!

常に机上にあるのは、赤いボールペン。本誌が創刊した30年余も前からの相棒だ。時代の流れもあり、そろそろお役御免の噂。ネットでやっと探し当て求めたところ、「(創刊30年は)オレたちの歴史の半分だな」と、揶揄された夢を見た。

ひと昔前、机の上には赤ボールペンのほか、たばことライター、灰皿の四種がセットでデンと並んでいたものだ。赤は、記者たちの原稿をチェックする、いわゆる「赤入れ(修正)」のための常用品。毎日のことだけに、年間当たりの利用本数は相当な数。

Z社製造のボールペンが生まれたのは、63年前の1959(昭和34四)年、色は数種類。創刊時、赤をデスク作業用とした。ところが先日、近くの文房具店で求めようとしたところ、「もう、ないです。“化石”です」と、苦笑いの店員さん。

慌ててネットを利用して多めに購入したが、すでに“旧型”のこのボールペン、新機種が続々の今、製造中止も遠くないらしい。そんな本誌の陰の“功労者”に、「『りぃ〜ど』はまだ30年じゃないか」と、夢で軽く笑われたため、翌日、数本まとめてギュッと握り、負けじの気合を込めた。

今号の特集は本誌の創刊30年に伴い、「座談会」での記事を掲載。参考意見が多く、今後の誌面に反映させる一方、この月日を新たな糧とし、人中心の「地域に役立つ情報の提供」を図っていきたいと思っている。 編集長