
“鉄はたたかれるほど…”
代行が流行中という。家事、運送(運転)などなど。最近は思いもつかないような分野にも浸透しており、驚いたのは会社などへの進退代行だ。結構な人気で、勤めて間もない新就職者たちの間で盛んらしい。「石の上にも3年」。心に刻んでほしい言葉だが、もう死語の部類に入ったか。
本誌は毎春の3、4月号で、社会で活躍中の先輩たちから若者へのエール(激励文)を掲載してきた。その特集の誌面には、「誠実、克己復礼、勇気と挑戦」などなど、毎回、意気盛んな言葉が並び、新社会人たちを応援。
新人はトラブルが付きものだ。これが続けば周囲からの視線、態度も厳しくなり、叱咤や罵声も上から左右から飛ぶ。すると、嫌気がさすのか退職、休職へ“一直線”。そして、会社への進退依頼は親ばかりでなく、代行に託すといったケース。
社会で働いていれば、1度や2度程度の失敗は誰も経験するし、高波やギャップは常と思った方がいい。必要なのは、責任感と忍耐。これがエネルギーになる。「鉄はたたかれるほど固く、強くなる」。何事も人に頼っては前進、成長はおぼつかない。肝に銘じることだ。
世の中は老若皆、多事多難の中で生活している。当然、八方塞がり状態などは当たり前。そんな時は、好きな本を読むことも方法の一つだ。特に、洋の東西の歴史本。先人たちの貴重な意見が必ず載っているはずだ。
(編集長)