
一度、振り返ろうよ
読むことはできるが、書けない漢字が年々増えている。パソコンやスマホが社会の席巻を開始して以来、顕著になった。揚げ句、それなりの意思を持ったロボットも参入。いずれも社会貢献は間違いないが、その分、人は急ピッチで劣化しているような気がしてならない。
机の右上には常に数冊の書籍を載せている。国語辞書、記者ハンドブック、そして四字熟語辞典。数年前まではこれさえあれば、記事を書くにはほぼ “完璧” だった。特に、国語辞書との付き合いは半世紀近く、今でもなくてはならない必需品だ。
だが、時代の利器は激流の勢いで八方に走る、大のメカ嫌いも机上にパソコン、スマホの保持を強いられ、悪戦苦闘の日々。加えて、今度は飛んだり、跳ねたりだけでなく、いろいろな動作を行うAI(人工知能)導入のロボットが人間社会に進出だ。
ものの本によると、人間は火を発見して以来、進歩を重ね今に至っている、という。いまさらながら文明の急速な進歩には驚くしかないが、その分、忘れ去ってしまったものも少なくない気がする。みんな一度、振り返ってみるのもいいのではないか。
この3、4月、とてつもない「病」に侵されてしまった。痛みで悪戦苦闘したが、パソコン、スマホから離れ、読書はできた。忘れかけていた辞書も引けた。わずかながら劣化に少しブレーキがかかった気がした。(編集長)