2021年10月号

本誌の連載、どうする?

 いわき市長選が終わった。現新4人の出馬は読めない激戦だったが、元文科省官僚の内田広之氏(49)が勇躍、初陣を飾った。今、いわきも“焦眉の急”とも呼ばれる問題が列を成している。兜の緒をしっかり締め、厚い指揮を執ってほしい。

 内田氏とは“縁”があった。昨年の夏前、知人の紹介で本誌への出稿を決め、9月号から2ページの連載を開始。「いわき新時代へ 『考察』」のタイトルで。内容は教育、少子化、医療、経済と多岐で、今年の6月号まで計12続き、その後、選挙戦への突入でやむなく休筆。

 これに先立つ昨年暮れ、内田氏が編集部を訪れ、突如、「文科省を辞めてきました。いわきの市長選に出馬します」。チラホラ流れる噂は耳にしていたが、本人からのいきなりの宣言には驚いた。

 「本誌での連載は、出馬への意図があってのものだったのかな」の問いに、本人は「それはありません」と、きっぱり否定。真贋は別に長年の職を投げ、念願のポストに挑み、就いたからには、いわきの第一人者として、新たな地平を拓いてもらいたい。

 「いわきの市長は過去8人中、『田』が付く姓は半数。『田』は選挙に優勢?」。こんな“ジンクス”はさておき、内田氏の就任で「田」は5人となった。内田氏には、熟慮を重ねながらの安全航海を期待するばかりだ。それはそうと、中途休載の本誌への寄稿、どうする?  (編集長)