磐城髙箸・四家酒造「ちゅ~ちゅ~又兵衛・瞬酔」を共同開発
新商品ををPRする髙橋社長

 田人町、「磐城髙箸」(髙橋正行社長)は、内郷の「四家酒造」(四家久央代表社員)と、市内産のヒノキを使用した升とストローで、いわきの地酒・又兵衛を飲む、新商品「ちゅ~ちゅ~又兵衛・瞬酔(しゅんすい)」を共同開発。今年4月から販売している。

 磐城髙箸は、2010(平成22)年に、森林の成長過程で密集化する立ち木を間引く、間伐の過程で発生する「間伐材」を活用することで、森林の再生を促す、環境に優しい割りばし会社として創業。

 廃校になった旧田人二小南大平分校で、おがくずを入れたぬいぐるみや、天然の杉チップを使用した快眠枕などのユニークな商品を多数製造、販売している。

 同社では、3年前に鉛筆を作る機械を導入。髙橋社長が、同じ機械でストローを作れるのでは、と思い立ち、試行錯誤の末に完成させた。

 試作品のストローで水を飲んでみたところ、ヒノキの香りがしたことから、「これで又兵衛を飲んだら、おいしいのではないか」と考え、四家社長に提案。3年間のアプローチの末に、商品化にごぎ着けた。

 酒は、県酒造組合特別顧問の鈴木賢二さんの助言を受け「又兵衛純米酒いわき郷」を採用。良質なヒノキで作られた升とストローで飲むことで、強い香りと、うまみを堪能できる、と評判になり、初回生産分は、すぐに完売。現在、追加生産に追われている。

 髙橋社長は、「コロナ禍で四家酒造が1年間、新酒の仕込みを見送るなど打撃を受けた。日本酒の復権と、海外に升酒をアピールすることも考えて、商品を企画した。楽しく飲んでいただければ」と、話している。

 同商品は、いわき観光まちづくりビューローのネットショップ「いわきの逸品」や、市内の酒販店などで購入できる。  問い合わせは、同社(電話0246―65―0848)まで。

廃校になった旧田人二小南大平分校を改修、工場に利用する同社