2022年11月号

赤ボールペンは功労者!

モノの値上がりがすごい。食料品類はもちろん、生活品なども上昇ラッシュ。が、最近たびたび“奥の手”を使い、倹約中。高額な書籍類の購入方法だ。先の国葬費に比べれば歯牙にもかけずで、週に一度は古書店へ行き、文庫本など「1冊100円」程度で求め、悦に入っている。

東京での学生時代。仕送りは月8,000円。うろ覚えだが、コーヒー1杯、ハイライト、平凡パンチなどは各40円。当時の話題本『恍惚の人』(有吉佐和子著)はハードカバーで1,400円だったが、高くて手が出なかった。

社会に出てから読むのはハードカバーとし、文庫本、古本類にはさほど見向きもしなかった。だが、11年前のあの大震災で自宅ごと大津波にさらわれ、書籍類も雲散霧消した。以来、昨今の経済状況、懐具合を考え文庫・古書派に“入会”。

それにしても諸物価の高騰、誰もやりきれない。しばらくは、爪に火を灯すような生活が待っていようか。そんな困窮続く日々にあって、元首相の国葬には12億円を超す国費(税金)がかかったという。この国、益々居心地が悪くなってきた。

文庫本。スペースは取らないし、古書店で安価な良書が手に入ると得した気持ちになる。ただ、“難点”もある。ハードカバーに比べ、文字が小さいのだ。老眼鏡や拡大鏡の使用になると落ち着きが悪い。願わくばサイズをもう少し大きく、と思っている。(編集長)