NEW!! 2023年11月号

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麻雀は、健康娯楽へ?

賭け事、いや勝負事に燃えるのは人の常だ。競輪、競馬、将棋、囲碁、トランプ…。最近は〝頭脳派〟の雄、麻雀が見直され、クリーン・健全型へ移行している、という。ロン、ポンで病み付きになったメンメンも少なくないはずだが、時代が変われば、なのか。感慨深い。

麻雀のルールはいろいろ。4人が1組となって卓を囲み、34種類・136枚の牌を扱い、点数を競い合うのが我が国の標準。勝敗は点数の多寡で決まる。明治42(1909)年ごろに入り、その後、著名人、文士、市民の間に広まり、他の勝負事とやや質こそ違うが、たちまち賭博の一翼を担った。
昭和の成長時代には週刊誌や映画にもたびたび取り上げられ、一大ブームを招いた。たばこ、酒、徹夜などの“特性”に加え、金銭に絡む事故や事件も頻発、「不健康ゲーム」の筆頭でもあった。
時が進むにつれ、遊興の多様化や多人数もネックとなる中、金銭抜きで楽しむ女性が急増。「脳が活性化する」との話も広まり、高齢者も続々進出。「賭けない、吸わない、飲まない」。渡来一世紀を超えた麻雀、健康娯楽への“革命”が始まったか。

右手中指の内側には、ペンダコと雀ダコが隣り合わせ。徹マンは茶飯事。遠いころの話だ。今、「昔の流儀でやろうぜ」と、旧友に誘われたらどうしよう。ニヤリと笑って財布を持って飛んで行くか。凝りもせず。   (編集長)