国内で不登校の児童生徒数が30万人を超える中、若者の「居場所づくり」や「生きづらさの解消」は社会課題。そうした中、いわき市内では先ごろ、農業活動を中心としたフリースクールが立ち上がった。
設立されたのは、平下神谷字赤沼の非営利型一般社団法人「TERAKOYA GAMP(てらこや・がんぷ)」(新妻唯昭理事長)。不登校かどうかを問わず、「生きる力を育むサポート」を目標に掲げている。
GAMPは、「Go At My Pace」の頭文字で、「マイペースで行こう」の意味。新妻理事長が代表を務める「がんぷ村社」の理念で、同社は教育サポート、世界各国から人が集まるゲストハウス、食事処、農園、工務店を展開。
フリースクールの教育は、それらが併設された〝村〟が舞台。各種事業のメリットを生かし、外国からの受け入れも含めた「インターナショナルフリースクール」「農業体験中心の活動」を柱に据える。目指すイメージは、小学生から25歳までの若者たちの「駆け込み寺」だ。
具体的には、非登録制で「来たい時に来る」方式。新妻理事長とともに農作業に取り組み、「生きる力」にも言い換えられる「働く力」を身につけていく。例えばヤギの餌やり、草刈り、種まき、散歩などが候補で、取り組みは自分で決める、「自己決定できる居場所」でもある。
7月下旬から活動を始め、夏休み期間中は1日に10人弱が利用。利用時間は主に、午前9時から午後3時まで。当面は月火木曜が定休。
料金は、1日あたり3,500円(税込み)。夕方から翌朝までの合宿形式だと、一日5,500円。利用方法など、詳しくは同法人(電話 050―1721―2525)まで。
