2025年12月号

24時間、戦えません!

 休日出勤。いつもと変わらない時間帯。車で朝の工業団地を通った。各社専用の社員用の駐車場は閑散としている。頭に浮かんだのは「働く」を連発した女性宰相の言。気負う彼女の言葉とは逆の光景に、思わず苦笑した。人間、そう働けるものではないのだ。

 この日も普段同様、早朝は2匹の愛犬と散歩。朝食後、会社へ向かう。原稿の整理や一週間のスケジュール確認などが主な仕事。何気なくルートを変え、製造業関係の会社が並ぶ工業団地内の道路を通った。時間は八時前。
一帯の平日の道路は車両の往来が結構激しく、積み荷を満載した大型トラックも頻繁のルート。ところが、日曜とあって、各社の駐車場には1台の車もない。そんな状況に正直、驚いてしまった。

 通過中、ふと思ったのは、「働いて働いて」を叫んだ? 彼女の言葉。権力闘争で勝利し、勢い快哉の中での浮いた発言とは思う。もちろん、国民への“要請”ではない。だが、軽口も時として顰蹙を買うのは世の常。「24時間戦える時代」でもないのに。

 「働けど働けど」と、困窮を嘆いたのは、26歳で早世した明治の歌人、石川啄木。厳しい時代だったのだろう。「昭和100年」を迎え労働環境が変化し、今は労使の“パワーバランス”さえ逆。さて、個人的だが、なぜか筆者に対し周囲から「働きすぎです」の声は皆無。とまれ、新年も必死で頑張りますか。(編集長)