NEW!! 2026年3月号

NEW!! 2026年3月号

一体、いつになったら…

 浜をゆっくり歩く。供はあちこちとせわしい2匹の柴犬。周囲を見渡す。東日本大震災後の復興事業で東側の港は新しくなったが、西側の崖は今も崩落状態のまま。15年の月日を刻んだとはいえ、災害後の不始末は相変わらず続く。収まりが悪すぎる。
    
 ここ数年、震災がらみの話題が極端に少なくなった。発生後10年までは被災地の各地で諸々の追悼イベントなどが繰り広げられた。市内でも同様で、これを機に、当局などでは実際、保管していた遺物品を廃棄、焼却。
そして、東電の原発事故関連。汚染水の海洋放出も始まったが、別な問題もある。放射性物質の拡散に伴う除染作業で集められた汚染土の処理。除去土壌は2045年までに、県外での最終処分が決まったものの、動きは “牛の歩み” に似る。

 核燃料の採取はミスを繰り返す。新潟・柏崎刈羽原発でもトラブルを続ける東電。震災後、「原発反対」の風は強かったが、今は微風。「熱しやすく冷めやすい」のは人の常だが、一連の問題、早々に “ナギ状態” にするわけにはいかない。
     
 3月の早朝。春とはいえ、漁港への寒風は肌を刺す。本格操業が未定の漁業を念頭に、「今やっているのは試験での漁。仕方なくだよ」。こう話す従事者たち。震災時、40、50代の働き盛りも、すでに中高年。「一体、いつになったら…」と、怒りを抑えた声が聞こえる。(編集長)